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生活不活発病について
南国中央病院 宮本 寛 医師
―不活発な生活で体の機能も低下。
 医学的には廃用症候群といいます。体や精神の機能を用いないこと(廃用)で、典型的なのは、災害時に避難所で、悲しみに打ちひしがれ、何もする気にならず、仕事や家事などもなく、食事や排せつ以外はじっと座ったり寝たりして過ごし、次第に足腰を中心とする全身の筋力や心臓、肺の機能も低下する状態です。他にも、退職後にすることもなく家の中でゴロゴロとしていたり、自分でできるはずの家事をヘルパーさんに頼ったり、生活が不活発になれば、誰にでも起こりうる状態です。
―自分の能力を使い、心身を元気に。
 入院した高齢者が、家事、趣味、家族とのやり取り、近所付き合いなどもなくなり、体も脳も使わず、足腰以外に記憶力や判断力も衰えることがあります。家なら8時間しか寝ない人も、入院生活では20時間前後も体を横にしています。入院中は他にも顕微鏡レベルで、体内でさまざまな廃用症候群が進行します。
 普段の生活で、睡眠以外には横にならず、体と脳とを使えば、予防も改善もできます。入院中の人は、退院許可が出て、多少不自由でも家で生活ができるなら、半日でも早く退院することです。入院経験のある方なら実感できると思います。
 日常生活でも、災害時でも、自分の今の能力を、誰かのために使うことができれば、体も心も元気になり、生活も人生も活発化します。
[略歴] 1995年3月 高知医科大学医学部医学科卒業 1995年4月 医療法人近森会 近森リハビリテーション病院 2009年4月 医療法人地塩会 南国中央病院