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前歯と奥歯のかみ合わせを考える
濵田 正人 理事長
 上の歯がほとんどありません。奥歯の部分に骨が無いと言われたので前歯だけにインプラントを考えていますが大丈夫でしょうか?
 時々、こういう患者さんがいらっしゃいます。結論から言うとノーです。人間の歯のかみ合わせを見てみると、奥歯は大きな歯がほぼ垂直にがっちりとかみ合わせています。それに対し前歯は上の歯が下の歯よりも前方に位置し、下から突き上げる格好になっています。そのためがちっとかんだ時には奥歯で高さを維持し、前歯は紙一重ですいている状態が正常なかみ合わせです。
 すなわち、奥歯でのしっかりとしたかみ合わせが無くなってしまうと、前歯は下から突き上げられ、徐々に開いてくるか過重負担による歯周病によりぐらぐらになってしまいます。
 インプラントの長期予後を考えると、まずは、奥歯でのしっかりとしたかみ合わせを作ることが重要です。このしっかりとしたかみ合わせが無い状態で前歯のみにインプラントをしても前歯の長期保存は困難と考えられます。また、奥歯の喪失は顔貌の変化にも現れ、いわゆる老人用顔貌に影響を強く与えます。逆に奥歯でしっかりとかむことにより、そしゃく筋の一つである翼突筋の働きにより脳血流のポンプ作用が高まり、血流の増加が起こります。しっかりとかむことが認知症予防になるということも、この効果が関係しているのですね。
 【老人用顔貌】前歯を失うと、唇のまわりに縦じわが深く刻み込まれて増えやすく、奥歯を失うと下の顎が前方へ移動してくるため上下の顎に距離感がなく縦に縮んだような顔になり、下の顎が前に突き出てくるのが特徴。残念ながら入れ歯を入れてもかむ力が強く出せないため、顔の筋肉に対する刺激も弱くなってしまい、老人顔になりやすくなってしまいます。
1961年いの町生まれ、1999年朝日大学歯学部卒業後、2002年やえもん歯科開業、 2012年医療法人ソフィア・ソフィアデンタルクリニックとして移転。