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ペットボトル症候群について
南国中央病院 都築和宏 医師
 この暑い季節、熱中症予防に小まめな水分補給を心掛けることは重要です。しかし糖分を含む清涼飲料水やスポーツ飲料を過度に取り過ぎると体に悪影響を及ぼす、いわゆる「ペットボトル症候群」という状態に陥る可能性があります。
 一般的な糖質制限していない炭酸飲料等の清涼飲料水には、約8~10%(500㍉㍑ペットボトルで角砂糖約13~16個)、スポーツ飲料には約5%(500㍉㍑ペットボトルで角砂糖約8個)の糖質を含んでいます。こういった飲料水を飲み過ぎると血糖値が急激に上昇することで喉が渇き、さらに清涼飲料水を飲むという悪循環に陥り、高血糖の状態が続くことになります。ひどくなると糖代謝がうまくいかなくなり、エネルギー確保のため脂肪が分解され酸性のケトン体という毒性物質が体内に蓄積し、血液が酸性に傾き「ペットボトル症候群」の諸症状(イライラや倦怠=けんたい=感、喉の渇き、嘔気=おうき=、また意識障害や昏睡=こんすい=など重篤な状態になる場合もあります)が現れます(病態としては「ケトアシドーシス」という危険な状況で治療を要します)。
 熱中症予防には小まめな水分補給が必要ですが、糖分を含む清涼飲料水は嗜好(しこう)品として楽しみ、日常の水分補給には糖分の入っていない水やお茶がお薦めです。ただ運動で大量に汗をかくなど、塩分やミネラルが失われた場合は栄養成分表示を確認して糖分を過剰摂取しないように、スポーツ飲料などで十分な水分や電解質補給を行ってください。