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切らずに注射で治す「いぼ痔」の治療 ―開始後12年のジオン硬化療法―
高知記念病院 肛門外科  金子 昭 医師
―いぼ痔(じ)の根本的治療法は?
根本治療には、①従来の切り取る手術②切らずに、いぼ痔を直接注射で固めて治す「ジオン硬化療法」(以下、ジオン注射)があります。

―「ジオン注射」のメリットは?
①局所麻酔で治療ができる②術後に痛みがほとんどない③1泊2日の短期入院で済む―ことから、簡便に治療できることです。

―どのようないぼ痔にジオン注射が効果的ですか?
肛門の中のいぼ痔が「内痔核」で、肛門の外に出たままのいぼ痔が「外痔核」です。
ジオン注射は、排便時に飛び出る「脱出性内痔核」と、出血を繰り返す「出血性内痔核」に特に効果的です。内痔核と外痔核が合併するときには、ジオン注射と外痔核切除を同時に局所麻酔で行う必要があります。

―ジオン注射の効果については?
ジオン注射は手技で簡便で痛みが少なく治療効果も良いため、受け入れやすい治療法であるといえます。2005年に日本でジオン注射が開始されて以来12年が経過し、50万人以上がこの治療を受けています。
その一方で、ジオン注射は従来の手術に比べ、5%ほど再発が多いことが分かりました。再発時にはジオン注射を追加して治すこともできますが、まず初回治療においてジオン注射が効くかどうかを十分に見極めて再発を防ぐことも大切です。良性疾患であるいぼ痔の治療には、簡便で痛みの少ないジオン注射が今後さらに増加すると考えられます。

昭和56年 山口大学医学部卒 平成2年 高知医科大学第一外科講師 平成18年 高知記念病院外科